2015年3月31日火曜日

chap. 9

一旦欧州に戻ってのひとこま。
銃士隊の新会員募集のお手伝いに欧州に戻り、ダッチの強化部品をあちこち漁り、また来るべき戦いへの準備に砲の部品を揃える。そしてちょこちょこと強化していたら、ログアウト時刻まで1時間を切ってしまっていた。
造船修行の最大の敵は、時間がかかりすぎ、それを金で贖うにはあまりに高価だということかも。

で時間つぶしにローマへ。そのうちやらなければならないヴァレンシュタイン ・ミッションに備えて。本当は大海戦で艦砲やるほうが話は早いのだけれど、商会の艦隊はN狩りと工作という方向でもあり(もちろんその方針に異論は全くない)、かといって対人艦隊に入れるだけの腕もなし。道は遠い。とはいえヴァレンシュタインの斡旋する相手は、およそ一人で勝てるようなもんでは......
何事も、世の中はままならない......

ああ、けれど、マルセで某うひひな彼女が手を振ってくれた。赤面してしまった私はとっさに答礼も返せないまま。 我ながらこのミーハーっぷりときたら!





2015年3月30日月曜日

chap. 8

夜のアンダマン海はまさに星の海。愛しいあの子の瞳のような星が瞬く。
いつかこんな空の下、君のつややかな髪を撫でながら、星を数えてみたいものだね。


日曜日ということもあって、チャットの流れも活発気味。そんな中、仏国投資家の協議会チャット傍聴させてもらいつつ造船修行。
国というコミュニティ単位での投資活動にも色々な戦略があるもので、身動きの仕方、みたいなものを考える上で色々参考になる部分があったね。
私は交易商人的な生き方にはほとんど思い入れがないので、その分よく見えていなかった部分というものもあり、時に全く異質な航路を行く人々の集まりに触れてみるというのは、視野を広く持つという点からも大事なことだな、なんて。

自省だけれども、3年半前の私はあまりに熱心に海事ばかりやっていて(そのくせ対人戦はほとんどしていないというへっぽこぶりさ!)、この世界の様々な航海のしかたに目をそむけていた部分はあったような気がする。陸戦というジャンルもそうだしね。まさかソロで銃士転職クエやってクリアできるなんて、3年半前には想像の外だったもの。

え?マニラにいるはずの私がなぜアンダマン海をうろうろしているかって?
銃士隊から帰国要請があったのよ。
3月31日を期に、大規模な移民団が到着するということで、銃士隊への勧誘活動への協力を求められているものでね。そんなわけで、また4月になったらマニラへ向かうわ。とりあえず出かける前に手に入れたダッチ・インディアマンの強化もしたいし。

2015年3月29日日曜日

chap. 7

夜のマニラの水面を見つめながら、船の仕上がりを待っている。

私もしばらくマニラ駐在。ちょっと思うところもいくつかあって造船の修行なわけ。
マニラというと「高飛びの名所」(っておい!?)であると同時に 、造船修行の中期をここで過ごす人も多い名所でもあり、また華南南蛮初期の基地としても知られている場所なわけで、さまざまな目的の船乗りたちの人生が、港を舞台に交錯していく。
そうした航跡を眺めているだけでも、とても興味深い場所ではあるよね。

自力で割と気合入れて造船した船っていうと、普段の移動用に乗っている巡航型軽クリッパーなのだけれど、あれはカリカットに欧州から小型材料持ち込んで造船したんだっけね。リビルドで投網付けてみたり、造船時に冒険での爵位を上げる必要に駆られて、いろいろ考えてそんな作りにしたのを覚えていたりする。
今考えると、投網入れた意味が不明だけれど、まあいいか。
しばらくはあの子の面影を水面に映しながら、マニラで造船屋の親父とぶつくさやっていましょう。
殴り合いばかりが海ってわけでもなし。


chap. 6

バルト海にて。
吹きすさぶ風雪の中で。荒々しくも美しい雪の乱舞。

危険海域だった頃から、結構この雪を眺めにストックホルム辺りまで出かけていくことは多かった。荒れ狂う北の海。波が、風が、雪が牙を剥くのだけれど、そこにどういうわけかそこはかとないポエジーを感じたりしたことない?こんな夜はライムを放り込んだホットなウォッカなど。 敵船から拿捕した戦利品が特に美味しいってもの。

そうそう、ようやく一等戦列艦が仕上がって、処女航海も済ませてきたの。

結局仕上がりはこんな感じで、いやに質実剛健な船になってしまったような。けれど、予定コンセプトである「堅い船」はほぼ満たせたから、これはこれでとても満足。早速塗装して、名前も付けた。名前の由来?その昔、乗ってた戦列艦が"Purple Widow"って名前だったから、それをフランス語にしてみたら、ひどく長くて。だから"Widow"にあたるところだけを、ね。
ああ、今リーフデ号の中にいるの。しばらくマニラにでもこもって、造船の修行にって。
今回のヴーヴの件でも商会のメンバーにすさまじい迷惑をかけてしまったし、自力である程度の船も造れるようにって。



2015年3月28日土曜日

chap. 5

造船話のつづきということで。
いやほんとに難しいよね。これは。

特に海事船って、ほんとうに難しい。私のような素人海事ですら頭痛くなるのだから、専門の軍人や海賊諸敬はきっととんでもない高次元な船を作ろうと日夜考えておられるのだろうなあ。
だって、冒険用や交易用と較べて、ありとあらゆる部分が粗なく高い要求するとこって、ない?

さっきうちの会長に支援もらって、自分用の一等戦列を仕上げたとこ。
今回はじめて造船シュミレータってのを使って、そいつで計算しながら計画的に船を作ってみたんだよ。今までは一回の結果に一喜一憂しながら、一回ごとにパーツ考えて的な行きあたりばったりな作り方をしていたのだけれども、大型の海事船はそれでは通用しないものね。



とにかく腕がイマイチな私が乗ってもそこそこ沈みにくいってことで耐久と装甲 をリビルドボーナスで盛ってみた。小技は効いていないけれど、とにかく打たれ強い船を目指してみたの。私はキャノン使いだから近距離でのどつき合い多いもので。
結局軍船はタフネスさ!対波?なにそれ美味しいの?とつぶやきつつ。


欲を言えばキリがない。
本当のところ轟音機雷をリビルドで付けたかったけれど、これらを付けられる船を自力で造船できないものだからね。素材として食べさせられなかったし、轟音機雷使いたい時は今乗っている装甲戦列に乗る手があるものね。

ああ、そういえば、今日密かにファンだったうひひの女子に手を振ってもらってしまった。
次回はサインを貰ってしまおう。



2015年3月27日金曜日

chap. 4

造船。
毎度頭痛いよね。

いよいよ一等戦列が見えてきたもんで、商会メンバーに駄々をこねて、支援していただいた。
いや本当にお時間ないところ申し訳ないお話で......

うちの会長作。
ネーミングは会長が熱狂的ガレリストであることをよく表している。ちなみに操船熟練度が上がるとにょきにょきと何か生えてくるらしいと脅されたが、そういうことはないと信じたい......

今日は時間ないので続きは後日。

2015年3月26日木曜日

chap. 3

ザンジバルに今宵も月が。
私はライムジュースをすすりながら、ブリッジで銀色の輝きを浴びている。


時には月を浴びた海もいいものだよ。
君は今日もマルセイユの港で、笑顔を振りまいているのだろうか。それとも遠く東洋へと貿易に発っていっただろうか?

そんな君の枕辺に届けたい、月の輝きの雫。
風に渋いてはふっと去っていくキラキラ。

口ずさむのは"Salty Dog"のメロディ。それさえも風は背に吹き流して過ぎて行く。

 美しく、無常なるこの海よ。

 "A Salty Dog"

'All hands on deck, We've run afloat!'
I heard the captain cry
'Explore the ship, replace the cook:
Let no one leave alive!'
Upon the seventh seasick day
we made our port of call
A sand so white,
and sea so blue,
no mortal place at all.

by Keith Reid


2015年3月24日火曜日

chap. 2

"in the port of Amsterdam"

大海戦明け。劇的な勝利の後、ここしばらく足を向けなかったアムステルダムへと。
実はこの世界の多くの港で大好きなひとつがこのアムステルダムだ。


気分屋な私のことだから、こうしたベストいくつ的なランキングはころころ変わるのだけれど、いつも変わらずベスト5に入るのは、母港マルセイユとこのアムステルダムだったりする。

特にこの運河から造船所へ向かう風景が好き。妙な窮屈さと、そこから世界へ出て行く広がりとがないまぜになった不思議な空気が好き。

私はヴェネツィアで生まれて、青春期の前半をこのアムステルダムを母港に過ごし、そして今はマルセイユの暖かな人情に抱きとめられて、航海をしているのだけれど、恐らくは用事がなければほとんど立ち寄ることもなくなったヴェネツィア(大名物と言っていい"とこしえの黄昏"が失われてしまっては尚更だ)と較べて、何かと口実をつけてはここにやって来る。


2015年3月23日月曜日

chap. 1

目覚めると、私はアフリカ北岸のチュニスの波止場に立っていた。
自分が何者で、何を生業にしているのかはすぐ思い出せたにも関わらず、その直前に私が何をしていたのかがすっぽり抜け落ちてしまったまま、チュニスの波止場で風に吹かれていたのだった。

近衛銃士隊にはすぐさま、私の無事を知らせる使者がもたらされたらしく、すぐにマルセイユに帰還されたしとの命が届いた。私はすぐに帆を上げた。懐かしきマルセイユ。私は帰ってきた。


なんちて。
3年ぶりにこの世界に戻ってきたわけですが(いや、3年半でしたかね)、なかなかに付いて行くのが骨であります。そんな中暖かく帰還を受け入れていただいた、かつて所属していた「近衛 トレヴィル銃士隊」の暖かさには本当に感涙もの。

そんなわけで、折々の私の旅の諸相を記していければ。また。