2015年3月29日日曜日

chap. 6

バルト海にて。
吹きすさぶ風雪の中で。荒々しくも美しい雪の乱舞。

危険海域だった頃から、結構この雪を眺めにストックホルム辺りまで出かけていくことは多かった。荒れ狂う北の海。波が、風が、雪が牙を剥くのだけれど、そこにどういうわけかそこはかとないポエジーを感じたりしたことない?こんな夜はライムを放り込んだホットなウォッカなど。 敵船から拿捕した戦利品が特に美味しいってもの。

そうそう、ようやく一等戦列艦が仕上がって、処女航海も済ませてきたの。

結局仕上がりはこんな感じで、いやに質実剛健な船になってしまったような。けれど、予定コンセプトである「堅い船」はほぼ満たせたから、これはこれでとても満足。早速塗装して、名前も付けた。名前の由来?その昔、乗ってた戦列艦が"Purple Widow"って名前だったから、それをフランス語にしてみたら、ひどく長くて。だから"Widow"にあたるところだけを、ね。
ああ、今リーフデ号の中にいるの。しばらくマニラにでもこもって、造船の修行にって。
今回のヴーヴの件でも商会のメンバーにすさまじい迷惑をかけてしまったし、自力である程度の船も造れるようにって。



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